皆既月食を親子で見ることの意味

2022年11月8日は、皆既月食と天王星食が見られる貴重な日でした。

ご覧になりましたか?

うちからも、綺麗な空に皆既月食の様子が見られました。

一人でじっくり眺めるのも好きですし、子どもたちと楽しむのも好きです。

天体について詳しいわけではないので、解説などはできませんが、

「おぉぉ、何かすごいね」

「え、月が黄色くない・・・」

そういう心の動きや気づきに共感するくらいならできます。

実は、親子ではそういう、横に並んで「そうだねぇ」と感情を共有する時間がいいのだそうです。

これは、ちょっと専門的な言葉を使うと「共同注視」と言います。

近藤卓氏の「誰も気づかなかった子育て心理学」という著書には、以下のように書いてあります。

共に美しい景色を見て、自分だけではない、自分の感じ方は間違っていない、自分はこのままでいい、そうした「ありのままの自分」を確認し受け入れるために、思いを共有しようとする。「人間とは、体験と感情を共有しようとする存在である」という定義ができるのではないだろうか。

近藤卓 「誰も気づかなかった基本的自尊感情を育む子育て心理学」第二章 子どもに寄り添うということ より

共同注視の始まりは、赤ちゃんの指差しです。
身近にあるものに気づき、指をさすと、近くの大人が「あ、クルマだね」と答えてくれる。
親子で絵本を読んで、お話に沿って一緒にドキドキしたり、嬉しくなったりする。
そんな、日常にごくありふれたことが、「○○ができる、得意である」のような条件付きではない「ありのままの自分」を確認し、受け入れていくためにとても大切なことなのです。

子どもが大きくなり、次第に「自分だけ」の楽しみを見つけるようになると(例えばゲームやアニメ、動画なんかそうですよね)、親子で一緒に、という時間は少なくなっていきます。

そんなわけで、親子でたまに見る天体観測は、とても貴重な親子での共同注視の時間になりました。

ここまで読んで、「え、一緒に見なかった」と思っても大丈夫。

同じものを食べて、「これ美味しいね」っていう会話があったり
「今日は寒いね〜」「ほんと、寒い!」って話したり、同じテレビを見て一緒に笑う、そういうことだっていいのです。

そいういう、感情を共有していくことの積み重ねが、「褒められる」ことに頼らない、「自分は自分のままでいい」という気持ちを育ててくれます。

我が家からの月食

と、ここまで書いて、私は今とても反省しています。

中学生男子の趣味、どのくらい共感できますか?
私、全然わかんないんです。
「この動画面白いんだよ!」「これかっこいいでしょ」って中1の長男はめっちゃ推してくれるんだけど、
母にはそのおもしろさ、わかんないんだよ・・・

ということで、もっと共通点の多い食べ物で感情の共有をしていこうと思いました〜。