タッチケアのコツ 意識を向ける、について

(この記事は2018年2月の記事を再編集したものです)

「デイリータッチケア とは、日常のお世話の中で、相手のこころと身体に意識を向けて行う手当てです」とよくお話します。

『意識』とは、どういうことなのでしょう?

「意識」について考える

明鏡国語辞典によると、

いしき【意識】〔名〕自分や周囲の状況などを(はっきりと)とらえる心の働き 

とあります。

『心と体に意識を向けて』という言葉はつまり、
心や体をハッキリととらえて』と言い換えができますね。

じゃ、『ハッキリと捉える』って?

からだと心に集中してたら、顔怖くなりそう!

私の実践していること

私はこんなことを具体的に実践しています。

  1. よそ見しない
  2. 言葉をかける

これって、日常生活に追われているとなかなか難しいんです。

例えば自分の話をスマホ片手に聞かれたり、病院で何も言われずに診察が進んでいったら、不安になりませんか?
これをね、知らず知らずのうちに子どものお世話でやってしまうことって、多いんです。

だから、ちょっと意識して、目線の集中と言葉掛けをしてみて欲しい。

すると、タッチをしている人にとってこんないいことがあるんです。

  • 誰のどこを触れてるかを明確に捉えられる
  • 言葉にしたら 捉えた様子がより印象に残る(だから、変化に気づきやすい)

触れられている側にとっては

  • 自分のどこを触れてるか、はっきりわかることで、ボディイメージを描きやすくなる
  • 相手がどんな気持ちで触ってるかわかって安心できる
  • 自分に注目してもらえていることが分かりやすく感じられ、見てもらいたいと言う欲求を満たすことができる

日常生活の中に取り入れるヒント

日常のこんな場面で

具体的には、こんな感じで実践できます。

◉口を拭いてあげる時
『おくちの周り、きれいにしようね』
◉手を拭いてあげるとき
『人差指くるくるー』「綺麗になったよ〜」「さっぱりしたね」

◉軟膏や保湿剤を塗るとき
『痒いの とんでけー!』『ほっぺツヤツヤになぁれ~』
『ここがちょっとカサカサだねぇ』
背中にぽちっと出来てるよ、痛い?』

◉痛がっているのをさするとき
『痛いの痛いの とんでけー!』
『ちょっと飛んでったよ、あと少しかな〜』
『痛いの痛いの ちょっとずつ、とんでけー』
『治れ~治れ~』
痛かったよね、びっくりしたね

こうやってリストにしてみると、意外と意識を向けて触れるチャンスがあることが分かりますね。

こんな感じで声をかけると無言でするより楽しくなります♪
楽しいの大事!

成長痛かな?と思うような痛みの訴え※には特に、声かけが効いているように感じています。

※成長痛、ということのメカニズムははっきりしていないそうです。目立った外傷や、思い当たるケガの要因、疲労などがないのに痛がる時、私はいわゆる成長痛かな?と診ています。こう言うときにはたいてい落ち着いて寝てしまったり、翌日にはケロッとしていることがほとんどです。もちろん、痛みを継続して訴えるようなら即病院です!

日常のお世話のなかに、
目線 と 言葉

一日に一回から、ぜひ挑戦してみてください♡